-へっどらいん-
~PICK UP!~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

残った手形…

俺は警察官だ、曲がったことが嫌いである。
時には酒も飲み、タバコも吸うが、曲がったことはなにもしたことがない。
もちろん警察官としての勤務態度も、人一倍良かったはずである。
自分ではそう信じてきた。
あんな体験をするまでは・・・。

ある冬の夜だった。
その日は非番で、仲間と飲みに繰り出していた。
俺の勤務する○石署は、どちらかと言えば、田舎にある。

このまえの夏は、全国的に有名な事故が多発した町である。
テレビのワイドショーを何度か賑わしていた。
警察官としては面白くない話題である。

久しぶりの飲み会で、俺もついつい酒がすすんでかなり酔っていた。
一緒に飲んでいた仲間の中に女の子がいたこともあり、みんなすごく良く飲んだ。

飲み屋を出て仲間の一人が「おい、海見に行こうか」といい、みんなも一緒に行くことになった。

飲み屋から歩いていける海、○蔵海岸についた。
ここは昨年陥没事故で、幼い命が犠牲になった場所だった。
「けっ、立ち入り禁止になってるやんけ、つまんねぇ。」
長いこと歩いてきた俺達には、納得がいかなかった。

「せっかく来たのによぉ。」
仲間の一人がいらつきだした。
すると一緒にいた女の子の一人が、こう言った。
「ねぇ、あそこの上でおしくらまんじゅうするのはどう?。」

ふ、不謹慎だ。
彼女の指差す方向には、将棋倒し事故で有名な、○霧歩道橋が横たわっていた。
そんな所でこともあろうに、おしくらまんじゅうだとぉ。
しかし、酔っ払ってわけがわからん仲間たち(俺も含めて)にはそんなこと関係ない。

「おぉ。おもろいやんけぇ。」
「でっしょー。」
「ギリギリやなぁ。」
「なにがやねん。」
笑いながら俺達は、その歩道橋を上っていった。

「なんや、別に怖わないのぉ。」
「いや、怖い言うてないやろ。」
「もっとこう、生暖かい風が吹いてたりせぇへんのかぁ。」
「せやから、べつにオカルトスポットちゃうっちゅうねん。」

ふ、不謹慎にもほどがある。
が、酔ってるからこんなものか。
「さぁ、そろそろはじめますか?。」
「せぇのっ、おーしくーらまーんじゅーおーされーてなーくなぁ。」

みんなで、円を描いておしりをつきあわす。
最初はすごく楽しかった。
でもふと頭の隅に、不謹慎かなぁ。
と言う想いが、出てきた。
その瞬間。
 
「えいっ。」
小さい子供の手が、俺の身体を突き飛ばした。
「うわぁ。」
みんなの中心に、俺の身体は滑り込んだ。

「なにをすんねん。」
しかし、だれの耳にも俺の声はとどかない。
それどころか、力が強くなるばかり。

「うぐっ。」
「苦しいよ。」
「苦しいって。」
「お兄ちゃん、苦しいよね。」
「えっ。」
子供の声だ。

なにか、周りの空気が、すごく暑く感じられた。
「おい、なんか子供の声せぇへんかったかぁ?」
「なにを言うとんねん。もうギブアップかぁ?」
「いや、そうじゃなくて。」

暑い、ものすごく暑い。まるで真夏のようだ。
「はっ。」

俺は、周りを見て驚いた。
歩道橋一杯に人が、ひしめき合っている。
まるで、あの日のように。
いや、あの日だ。あの日なんだ。
俺は、あの日の歩道橋にいる。
「ぐわぁぁぁ。」
物凄い力が、身体にのしかかってくる。

「苦しいよ、苦しいよぉ。」
ふと、下を見ると子供が人の体に挟まっている。
「すみませーん。子供がいますぅ。」
「押さないであげてくださーい。」
声をふりしぼって、叫んだ。

どおぉぉぉぉぉぉぉ。
凄い地鳴りと共にいままでの倍ほどの力が、かかってきた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ。」
周りの大人たちも、悲鳴をあげている。
くそ、なんとかならんのか。

歩道橋の外に、目をやった。
警察官が見える。
「おーい、なにをやっっとんじゃ、ここなんとかせぇ。」
くそ、こんなときに交通整理なんかしやがってぇ。
誰だあいつは。
あっ、俺だ。
俺がいる。
いや、おれはあの日ここにはきてないんだ。
ほかの所で、飲酒検問をやっていたんだ。

「ぐわぁぁぁぁぁぁ。」
圧力が強くなってきた。
子供たちは大丈夫なのか?。

「だいじょうぶじゃぁなかったんだよぉ。」
子供達が、俺の周りにいる。
悲しそうな目で、俺をみている。
「ごめんなぁ、みんなここのことなんて、気が付かなかったんだ。
大人達のこと、責めないでやってくれるかい?。
こうなったのも、止められなかったのも、俺達大人のせいなんだよ。
ほんとうに、ごめんな。ほんとに・・・。」

「寒っ」
あれ、?  どこ、ここ。
俺は、舞○駅のベンチで寝ていた。

「おおっ、気が付いたぞ。」
「心配したぞ、お前。いきなり倒れやがって。」
「大丈夫?。」
「飲みすぎじゃ、お前。」
仲間が缶コーヒーを差し出した。

「って言うか、なんで舞○駅?。」
「いや、タクシー拾おう思てなぁ。」
「さっきなぁ、」
「ん?なんやぁ。」
「いや、なんでもない。ちょっと飲みすぎた。」
「そうじゃ。帰ろ。」

俺は、さっき起こったことを、仲間に言えないまま家路についた。
その夜は、死んだ様に眠った。

次の日、出勤した俺に、後輩がこういった。
「先輩!、どうしたんですか、そのアザ。」
何ぃ。アザってなんだ?。

「どこぉ。アザってぇ?。」
「腰のところですよぉ、ほら。」
鏡をあてて見て、俺は凍りついてしまった。
 
そこには、くっきりと子供の手形が残っていた。

あれから、もう半年以上たつが、いまなおはっきりとそのアザは俺の背中に残っている。
なにかを言いたそうに・・・。


引用元:死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?19

関連記事
関連するタグ 関西
RSS Feed Widget

この記事へのコメント

- 名無し - 2016年11月15日 23:14:06

明石の大蔵海岸か…いやな事件だったな

Twitter
Twitterボタン
最新記事
オカルト系アンテナ
カテゴリ
タグクラウド

関東  電話 関西 職場 肝試し 人形 トイレ 第六感 九州 自殺 中部  水辺 大幽霊屋敷 エレベーター 虫の知らせ  動物 有名人 東北 海外 固有名詞 こっくりさん 中国地方 霊感主婦 死神 北海道 タクシー キャンプ  くねくね  禁足地  ドッペルゲンガー 投稿 行方不明 因果応報 ストーカー 生霊 下男 水子 守護霊 死ねばよかったのに 時空間 稲川淳二 墓地 誰それ? ホテル Tさん オカルト道の師匠  学校 戦争 トンネル 中古品 コトリバコ 四国 東尋坊 猿夢 学校の怪談 七人ミサキ  後味が悪い 巣くうもの 廃病院  デジャヴ  樹海 かなりやばい集落見つけました 幽体離脱 林間学校 風呂 有名人談 牛の首 踏切 犬鳴峠  縦読 ヒサルキ 北陸 霊感腐女子 廃校 私の部屋 廃村 カラオケ 迫りくるモノ 俺達友達だよな 慰霊の森 髪の長い影 エイズ 廃墟 ミヤウチ様 八甲田山 神隠し 宗教 恐山 舞台 鍵穴から いとこ会 白いリアルカオナシ ひとりかくれんぼ 疳の虫祓い クリスマス 占い 鍾乳洞 火葬場 古墳 口裂け女 デジャブ 首切り場 首都高 花子さん 阿蘇 砲兵森 リョウメンスクナ 病院 朝里病院 事故 コイヌマ様 遊園地 拉致 花魁淵 八十八ヶ所巡り ヤマキの墓  

来客
アクセスランキング
このサイトで人気の怖い話
ブログパーツ
検索フォーム
スポンサーリンク
月別アーカイブ
ランキングサイト
リンク
今までの怖い話
ネットに蠢く怖い話
最新コメント
ページナビ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。